はじめに
今回は、統計検定2級の合格体験記をお届けします。この試験は、統計学の基礎知識を測るものであり、データ分析や研究に携わる方々にとって重要な資格です。合格経験を皆さんと共有したいと思います。
※本記事の内容は、下記のサイトを引用しています。

統計検定2級|統計検定:Japan Statistical Society Certificate
統計検定2級の試験情報を掲載しています。大学基礎科目レベルの統計学の知識の習得度と活用のための理解度を問う統計検定2級試験の実施趣旨と試験内容、出題範囲、受験料などを紹介しています。
試験の概要
- 試験形式: CBT(Computer-Based Testing)方式
- 全国各地のテストセンターで受験可能
- 受験日時を自由に選択できる柔軟性が魅力
- 受験料:
一般価格 7,000円
学割価格 5,000円 - 申し込み:
公式ウェブサイトから - 試験内容:
- 多肢選択式: 35問程度
- 合計時間: 90分
- 試験範囲:
- 1変数データ(中心傾向の指標、散らばりの指標、中心と散らばりの活用、時系列データの処理)
- 2変数以上のデータ(散布図と相関、カテゴリカルデータの解析、単回帰と予測)
- 推測のためのデータ収集法(観察研究と実験研究、各種の標本調査法、フィッシャーの3原則)
- 確率(統計的推測の基礎となる確率、ベイズの定理)
- 確率分布(各種の確率分布とその平均・分散)
- 標本分布(標本平均・標本比率の分布、二項分布の正規近似、t分布・カイ二乗分布、F分布)
- 推定(推定量の一致性・不偏性、区間推定、母平均・母比率・母分散の区間推定)
- 仮説検定(p値、2種類の過誤、母平均・母比率・母分散の検定[1標本、2標本])
- カイ二乗検定(適合度検定、独立性の検定)
- 線形モデル(回帰分析、実験計画)
- 合格基準: 100点満点中60点以上
私の学習計画と準備方法
私がこの試験に挑戦した理由は、データサイエンスのキャリアを築くための基礎固めをしたいと考えたからです。約1ヶ月間、以下のような方法で準備を進めました。
使用した教材
- 『統計検定2級 公式問題集』: 統計検定の問題の流れを確認するのに最適でした。過去問題は筆記試験であり、出題内容が必ずとも等しくないことに注意してください。
- 『あつまれ統計の森』: 最も役立った教材で、統計学の勉強としては十分な内容になっています。
効果的だった学習方法
- 基礎理論の理解から始める
- まずは用語や概念をしっかり理解することに時間を使用
- 特に確率分布と仮説検定の違いを明確に理解することが重要
- 実践問題を繰り返し解く
- 公式問題集の問題を3回以上解き直し
- 間違えた問題は特に注意して復習
- 計算力の強化
- 電卓の使い方に慣れることも重要
- √の計算もある可能性があるため、無印の電卓がおすすめです。
- 特に統計関数の使い方は事前に練習を実施
- 電卓の使い方に慣れることも重要
試験当日の体験
会場の雰囲気
テストセンターは騒がしい環境でした。外でデモ行進が行われていたので、実施する会場には注意をしてください。
時間配分のコツ
- 前半30分で全体的に問題を解き、わからない問題や時間がかかる問題はマークして後回し
- 次の45分で計算問題に集中
- 残り15分で見直しと未解答問題の対応
注意すべきポイント
- 問題文の読み落とし: 「ではない」「以外」などの否定表現に注意
- 単位の変換ミス: 標準偏差と分散の区別など
- 計算ミス: 特に確率計算では小数点の位置に注意
- 時間管理: 一問に固執せず、全体のバランスを意識する
合格後の感想とアドバイス
統計検定2級に合格して感じたのは、統計学の知識が日常のデータ分析やニュースの理解にも役立つということです。特にコロナ禍が過ぎ、データに基づく意思決定の重要性が高まった今、この知識は非常に価値があります。
これから受験される方へのアドバイス
- 基礎をしっかり固める: 用語の定義や基本概念をまずは理解しましょう
- 継続的な学習: 毎日30分でも継続することが大切です
- 実践問題の重視: 理論だけでなく、実際に手を動かして問題を解きましょう
- 統計ソフトの活用: ExcelやRなどのツールで実際にデータを分析してみると理解が深まります
まとめ
統計検定2級の試験は確かに挑戦的ですが、適切な準備と戦略があれば必ず合格できます。合格後は、統計検定準1級への挑戦や、実務でのデータ分析スキルの向上など、さらなるステップアップが期待できます。
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